2030年代の月を想像すると、「月の街」や「普通に暮らす基地」を思い浮かべたくなる。
だけど、今のNASAとJAXAの計画をつなぐともっと先に来そうな未来は別にある。
Artemis IVは早ければ2028年の最初のArtemis月面着陸として計画されていて、その後は少なくとも毎年1回の月面着陸を目指す方針が示されている。
一方でJAXAの有人与圧ローバーは2031年ごろの月面到着想定で、無人探査の活用が前提に入っている。
ここから自然に見えてくるのは、2030年代の月で最初に現実味を帯びるのは「人が定住する未来」ではなく、AIと自律ロボットが日常運用を回し、人間は短く滞在して重要な作業を行う未来だということ。
かなり筋の通った予想だと思う。
いちばん先に広がりそうなのは、AIが先に動く月面作業🌕
CADREのような自律探査は、2030年代前半の月でかなり象徴的な意味を持ちそう。
人が逐一命令しなくても、複数のロボットが月面で仕事を分担して進める。
この形がまず広がれば、月面作業の最前線をAIが少しずつ肩代わりしていく流れはかなり現実味を帯びる。
人間は常駐者ではなく「短く来る監督者」
JAXAの有人与圧ローバー構想は、まさにこの未来を示している。
人間はずっとそこに住むのではなく、必要なときに来て重要な判断や高価値な作業を行い、そのあいだの日常運用はAIや自律システムがつなぐ。
2030年代の月で増えそうなのは、この短く来る監督者に近い人間像が思い浮かぶ。
最初の月面基地は、「家」より「AIが回す作業場」
2030年代の最初の月面基地は、灯りがともる住宅地ではなく探査、点検、移動、補給、通信をAIが静かに回す拠点として始まる可能性のほうが高い。
月面都市はまだ早いかもしれない。
けれどAIが先に月の一日を回し始める未来なら、もうかなり近いところまで来ている。
AIは宇宙で人間の代わりになるのか🤖
結論から言えば、AIはすぐに宇宙で人間の代わりにはならない。
NASAのMoon to Marsは今も人間主導の深宇宙探査を土台にしているし、最終的な責任や重い判断はしばらく人間の側に残り続ける可能性が高い。
でも、相棒になるのかと聞かれたら、答えはかなり「はい」に近い。
ISAACのような自律caretaking、CADREのような協調探査、JPLのROCが目指すAI運用、JAXAの有人与圧ローバーの無人活用を並べると、2030年代の月では「AIが先に働き、人間は必要なときに前へ出る」形がいちばん現実味のある未来に見える。
アポロは、人が全部を背負って月に届いた時代だった。
アルテミスは人間とAIが役割を分けながら、月との関係を長く育てていく時代になろうとしている。
月で最初に静かに暮らし始めるのは、やはり人間より先にAIのほうなのかもしれない。
2030年代の月の未来を考える前に、アポロからアルテミスへ「宇宙の主役」がどう変わってきたのかを整理したい方は、人が決めAIが回す、アポロからアルテミスへ「宇宙の主役」が変わる理由から読むと流れがつかみやすいです。


